第73回日本東洋医学会学術総会(The 73rd Annual Meeting of the Japan Society for Oriental Medicine) 第73回日本東洋医学会学術総会(The 73rd Annual Meeting of the Japan Society for Oriental Medicine)

会頭挨拶

栗山会頭写真
第73回日本東洋医学会学術総会の開催にあたって

あなたの漢方 わたしの漢方 

~オンリー1とナンバー1~

第73回日本東洋医学会学術総会
会頭  栗山 一道
医療法人素心庵 栗山医院 院長

全国の皆さんこんにちは。初めまして、佐賀の栗山と申します。2023年6月16日、17日、18日、第73回日本東洋医学会学術総会を大分、織部和宏先生を名誉会頭に仰ぎ、そのご指導の下、実行委員長、飯塚の田原英一先生に尽力いただき、九州、福岡、博多で執り行うことになりました。

望むべくは、膝を突き合わせ、肩を組み、時には口角に泡を飛ばしながらの会を催すことでありましょう。しかし、時節柄不確定な要素が多くハイブリッドでの開催を予定しております。但し、万物に陰陽あり!であります。ハイブリッドのお陰で実現できることもあると思われ、実行委員長がインターネットの仕組みを有効に利用した、ハイブリッドならではの仕掛けも考えられておられます。ご期待ください。消極的なハイブリッドではなく攻めのハイブリッドを目指しております。

テーマは「あなたの漢方、わたしの漢方」補う言葉として「オンリー1とナンバー1」とさせていただきました。学会のテーマとしては少し判り難く奇異に感じられる向きもあられるかも知れません。学会の多くは一つのことを深く掘り下げたり、あるいは相互理解、コンセンサスを得る方向で開催されることが多いと思われます。それはそれでとても大切なことですが、今回は趣向を変えて、今日本で「漢方」という名の下に行われている様々な医療をお示しすることを考えました。このことで、皆さんがご自身の「漢方」の再認識、再確認、再発見、場合によっては新発見をしていただき、それを通して臨床の地固め、新たな発想、引いてはエビデンスに繋がるような機会に出来ればと考えました。ご自身の指向と環境の許す範囲でナンバー1でもオンリー1でも目指していかれる道標になればと考えます。

テーマを決めるに当り、様々な意見が出ました。漢方博覧会、漢方万博、漢方テーマパーク・・・つまりは総会というおもちゃ箱にたくさんの魅力的なおもちゃが入っている。わくわくしながらそれを開けるような会を目指しております。

当然、取り扱う範囲は広域になろうかと思います。初学者の先生方には基礎セミナーを、専門医を目指す先生方には臨床に役立つあるいは研究の種を提供し、ベテランの先生方には存分にそのスキル、ノウハウ、理論をご教授いただけるよう準備いたします。

前回は味噌、今回は豚骨をと楽しみにされておられて先生方。残念ながら味噌は味わえませんでした。しかし、今回は会場も準備する予定です。可能な方は是非お出掛けいただき、勉強に食に堪能していただければと思います。

最後にポスターについて一言。何となくの閉塞感のある昨今、あまり学会のポスターにはみられない明るい感じのものにしました。バックは福岡の小石原焼という陶器の大皿です。図柄が花火のように広がっており、漢方も広がれ!ってところです。更には「まっ『さら』」な気持ちで、皆さんの様々な漢方を議論のお皿に盛りつけて、「わたしの漢方」と突き合わせてみましょう。そのことで「さら」なる漢方の高みを目指しましょうという遊び心です。そして、実は中に仕掛けがあります。探してみてください。お判りいただけますかな・・・。

ご期待ください。2023年6月博多でお待ちしております。